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 お酒の種類は何であれ、アルコール(エタノール)は、急性的効果としては、神経を麻痺させて気持ちを楽にし、高揚感や脱抑制的な意味で楽天的な気持ちにさせることが多いのです。

  酒に酔うと脳の精密な活動が麻痺しますので、冷静で組織だった思考はできなくなりますが、その代わり自我感情が亢進し、他人への配慮も少なくなり、いやな記憶も忘れ、大きな気持ちで好きなことがいえるようになる人が多いのです。

  これらが、ストレス解消の手段として、アルコールが好まれる主な理由です。

  また多くの人では、比較的少量のアルコールでも、刺激が減って興奮が収まれば、眠気を起こさせますので、睡眠薬代わりに使用できると勘違いして、深酒を習慣化していくことが多いようです。

  若い人たちのイッキ飲みなどで生じる事故は急性中毒ですが、アルコールの常習化と慢性飲酒は、急性中毒とは全く異なるものです。

  アルコールの常習化は、一般的な常識で思われているよりも遙かに危険なものです。それは、アルコールが体内で代謝されるときに、かならずアルデヒド(アセトアルデヒド)という毒性の高い物質を経由するからです。

  これが蓄積すれば当面の自覚としては二日酔のような不快な気持ちが生じます。しかし問題なのは、自覚に上らないままに進行する様々な身体障害なのです。

  実はアルコールの慢性使用は、身体には発癌作用をはじめとして、多くの傷害を生み出します。

  そしてこれには、たばこと同じく、明らかな安全域というものがないのです。よく毎日の晩酌は日本酒換算で1合くらいなら安全だとか、2合までなら大丈夫だとか言いますが、これらには確かな根拠はありません。

  むしろアルコールの障害が分子のレベルで生じていることを考えると、安全域などはなく、飲めば飲んだ量に比例して障害は生じるし、原則として蓄積していくものであると考えた方が良さそうです。

  放射能被爆やその他の発癌剤などでも、このような考え方をとる研究者が多くなっています。


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